必ずご自身で「確認」のうえ「自己責任」にてご利用ください。 当然ですが、損害を蒙ったとしても、なんら保証されるものでは有りません。

バリューチェーン構築中

昨日の日経平均は79円安だったものの、やはりコツンとした感じは出ており、値幅調整が終わった感は強いです。
半面下げのスピードも速かったため、日柄で調整は否めず、今日から暫くは新たな金融緩和策や、企業決算が出そろうまでは日柄調整だと思っています。
さてそんな中、本日、日経の一面には三菱商事が海外有力3企業はカナダ西海岸で、液化天然ガス(LNG)の合弁生産に乗り出すとあります。
総事業費は1兆円を超え、2020年頃より1200万トンの年産規模で、需要増加が著しいアジアへの輸出を目指すと言うことですが、日本では15ドル(100万BTU)程度のLNGが、北米では輸出手段がないが為に2~3ドルですから、生産が軌道にのれば、莫大な利益を産み出します。
しかし、生産開始が2020年でしかも総事業費が1兆円を超えるとなれば一般の会社が簡単には手を出せるはずもなく、日本では最大商社である三菱商事が出てきたわけです。
ここで、注意すべきなのは4社が合弁で作ろうとしているのは、各社が生産したばかりの生ガスのカロリー調整や液化を事業とする「LNG基地」であることで、それは天然ガスの価格変動の影響を受けにくいということです。


即ち合弁各社がここで得ようとしているのは、単に生産と販売の価格差ではなく、「天然ガスの加工費」という長期間にわたる安定的収益原だと言うことなのです。
日本にしても原発が動くかどうかは分からない状態が続いていますし、いずれにしろ将来的に原子力から距離を置こうと思ったら、絶対必要とされる天然ガスだけにコストの安いLNGとその輸出基地の需要は確実で、成功の可能性は高いでしょうし、成功して貰わないと困るとも言えるでしょう。
そしてこれが、先日のFUJIYAMAで話をした、バリューチェーン(価値連鎖構築)の考え方で、現在の総合商社はこれらを積み重ねることで、長期安定的な収益原を構築する戦略であり、そのすそ野がカップヌードルから、ロケットまでと言うことなのです。
以下先日のFUJIMAYAレジュメです。
平成24年4月7日
平九郎
新年度相場動向と期待銘柄
1. 信用残と裁定残の動向 足元で裁定残高の急増3月9日1兆2578億円から30日2兆1652億円まで9074億円増加、反面個人の投資動向を示す信用残は1兆1548億        円から、1兆3892億円まで2344億円の増加 個人の出遅れが目立つ結果
2. 恐怖指数と、金利の動向VIX指数16.7 昨年8月8日48 10.3 45 TIBR0.36
       長期金利1%低位安定 VIX指数はここ数日上昇が見られるが、水準としては低い、
3. 総合商社過去あり得なかった低評価の原因 『総合商社はバリュートラップか?』
        従来高配当の割安株は流動性がなく、割安で流動性のある株は成長性が無かった。現在の商社株は高い流動性と、ROE14~25%という成長性を併せ持つ状態なのはな        ぜか。
① 評価の変わり目に08年リーマンショック・11年東日本大震災と原発事故で急落し、結果として商社株を勧めた先見性のある商社アナリストは評価を落とした。
② 08年のリーマンショックと、昨年末のギリシャ危機による資源価格下落が、収益の6~7割を資源関連が占める商社の収益予想を低下させた。
③ トレード中心から事業投資・運営に商社業態の変化が進み、実態把握が難しくなった為、アナリストが商社の収益状況の変化を巧く説明出来なくなっていた。
④ アナリストが皆口にする、「実態が分かりにくい」が勧められない最大原因でなかったか!いわば「分からない会社」=「酸っぱいリンゴ」
4. 三菱商事の場合
① 総合商社株の株価変動要因
ア. 景気動向と企業努力による取扱い高変化(売上増加がプラス)
イ. 金利動向変化(金利低下がプラスだが、長期的には貸付と相殺され影響ない)
ウ. 為替動向変化(円安がプラス)為替は2円円安で、50億円増益
エ. 資源価格変化(原油高・銅価格高がプラス)
原油は120ドル+28ドル×10億円=280億円増益
銅8300ドルは設定より100ドル安く=5億円減益
アルミ2109ドルは設定より300ドル安く30億円現減益
価格が現状維持なら、増益が330億円 減益が35億円差引295億円増額修正
オ. 事業投資・運営している保有株の株価変化(株高がプラス-含み益)
8700円で評価損100億織り込み済み、前期決算の増益要因
カ. 商社株の収益内容変化の衆知拡大(業界団体による基礎研究とデータの発表-総合商社の研究)
5. 株価変動要因の変化動向
利益の資源依存度の高さは商社自身の認識度が強く、現在の利益を多方面へのバリューチェーン(価値連鎖)構築に振り向けており、今後の成長性は担保されている。
※バリューチェーン=資源権益だけでなく、付随する運送、港湾施設、製錬、分配等すべての付加価値部門に投資することで資源価値と安定度を高める方法。
以上

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です