必ずご自身で「確認」のうえ「自己責任」にてご利用ください。 当然ですが、損害を蒙ったとしても、なんら保証されるものでは有りません。

回復の芽吹き?

東証1部の売買代金が久しぶりに1兆1,354億円と、1兆円の大台を回復してきました。
売買代金は先日メモでも取り上げたように1兆円割れの低迷が続いていたのですが、昨日は先物への大口買いを切っ掛けとして、裁定買いが入り、それに伴い、売買代金も増えたようです。
売買代金の増加は相場が復調できるか否かの最大の判断材料と言っても良いですから、注目するべきですが、問題はこの傾向が定着できるかどうかです。
しかし、目下最大の懸念材料とされる、欧州問題については、昨年末以降では銀行間金利も下がって来ていますし、信用リスクの指標である、CDS(クレジット・ディフォルト・スワップ)の保証料率も3%台だっだものが2%半ばまで下がって来ていますから、欧州銀行の破綻等の緊張感は確実に緩んできています。
緊張感が緩んだ最大の理由は、昨年末のECB(欧州中央銀行)が行った、欧州版量的緩和で、日本円に換算すれば50兆円近いマネーを金融機関に供給したことでしょう。


むろん金融を緩和したからと言って破綻を噂される国の債務が無くなるわけではありませんが、少なくとも時間稼ぎにはなりますから、それが評価されたと言うことになります。
さてこうなると、運用サイドとしては、欧州銀行の破たんを警戒して手元に積み上げた現金をどうするかが問題となってきます。
なんといっても中央銀行が無制限に資金をばら撒くとしたら、マネーの価値は薄まるばかりですし、世界を見渡せば、牽引車である中国も視点をインフレから成長に向け始めた感があり、また米国もドル安により輸出条件が改善し、製造業の雇用が急回復しており、復活の兆しが見えてきました。
そしてわが日本ですが、今まで外へ逃げていた資金はグローバルソブリンや、ブラジル系投信に代表されるのですが、それらは急速に縮小し、国内回帰傾向を強めていますし、震災の復興需要や、スマートホンの普及で激増する通信インフラへの需要も出てきています。
そこへ大口の株式先物への買いが入れば、運用者は誰が買ったのかが気になるところで、口では欧州懸念が去っていないと言いつつ、自分も少しだけ買ってみようかと思っています。(笑)
これこそ、「相場は懐疑の中に芽生える」というやつで、どうも昨日で相場の最初の芽が出た感があります。
まだ寒い日が続くため、この芽が育つかどうかは分かりませんが、時間経過と共に芽は次々出てくると思っています。(^_^)

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