必ずご自身で「確認」のうえ「自己責任」にてご利用ください。 当然ですが、損害を蒙ったとしても、なんら保証されるものでは有りません。

格下げの結果

先週末の欧州9か国の国債格下げ発表を受け、日本の初めての相場があと2時間ほどで始まりますが、まあ事前に予告されているだけに相場にあたえる影響はそれほど大きいとは思えません。
しかし、全く影響がないかと言えば、それもなく、要は欧州銀行による貸し渋りや、貸しはがし等で、実体経済への直接的な影響を考える必要が出てきたということでしょう。
ただ日本においては欧州銀行の貸し渋りの影響が直接的に出る企業が多いとは思えませんし、ヘッジファンドなどは国債格下げ等、既に十分織り込んでいます。
したがって、日本株がここから暴落するなどは考えられませんし、もし個人の狼狽売りで急落するようなら、良い買い場と考えています。
さて最近の傾向として、東日本大震災や、タイ洪水被害の影響により、企業が在庫水準を見直す動きが顕著だと言いますが、これには少し注意が必要です。


日本企業は最近までトヨタの看板方式をお手本とする在庫縮減に注力し、それなりの実績を上げてきた訳ですが、これが危機管理上如何なものかということで、ほどほどの在庫を持つことへ見直しの動きが出ているのは事実です。
在庫の動きは景気循環の最短要因ですから、在庫を増やすことによる生産増があれば景気回復に結びつきそうですが、問題はその在庫増が危機管理上なのか、欧州銀行の貸し渋りや、貸しはがしによる新興国の景気減速からなのかが投資家から見えにくいことです。
企業が今後出してくる決算書での在庫増は、ほとんど全て危機管理上と説明されるでしょうが、それが本当に危機管理上の動きなのかは十分注意が必要です。
本来企業の在庫の急増は「結構やばい」シグナルであることは決して忘れるべきではないでしょうね。(^_^)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です