財務省の統計によれば、昨年11月までの日本の貿易収支は2.3兆円の赤字と、年間でも2.6兆円程度の赤字が確実になったようです。
原因は原発の事故や、タイの洪水の影響による輸出減と、原発の長期停止による天然ガス等の輸入増ですが、問題は原発事故が起きたのは3月ということです。
すなわち、影響を受けたのは3月以降の9ヶ月弱で、今年は原発が動かなければ、年間を通じて燃料の輸入増が続くため、この傾向が定着しそうなのです。
実際事故の起きた3月以降も大半の原発は動き続けていたわけですから、昨年は燃料費の増加も限定的だった訳ですが、今年は後1ヶ月ほどで国内最後の原発が停止しますから、燃料費は年間を通じてフルに増加し、昨年を遥かに上回ることになります。
しかもイランのホムルズ海峡封鎖が現実味を帯びつつある状態での急激な燃料需要増ですから、電力会社も必要量を確保するだけで大変で、高値でも買わざるを得ない状況です。
またこれらは時間が経てば必ず電力料金か税金に跳ねかえり、結局我々の負担になるわけですから、決して他人事ではなく、国内は既にエネルギー価格上昇による輸入インフレの懸念が出始めていると言ってよいでしょう。
そして原油高の中、エネルギーの輸入インフレを今まで抑えていたのは円高ですから、円高が終われば、インフレは高進します。
むろん一部の原発が早期に動き出すことも考えられますが、その場合でも年間を通じた稼働率の大幅な低下は間違いなく、程度問題でしかありませんし、最大の輸出品目である自動車のシェアは品質差の縮小により韓国勢に奪われつつあり、今年は一昨年の数字を取り戻すのも難しそうです。
結局雇用が回復しない中でのインフレとなりそうで、これでは社会の不安定さは増すばかりですが、反面エネルギー価格上昇はあっても、それ以上に費用に対する比率の高い人件費は抑えられますから、企業業績はそれほど悪化はしません。
貿易収支の赤字は当分続き、対ドルでの円安とインフレ懸念からの株式回帰が起きると思っています。(^_^)
平九郎さん、明けましておめでとうございます!
初カキコミです。
近年日本はデフレが続いておりますが、本日の平九郎さんのメモにもあるようにインフレに対しても備えをしなければと思っています。
恥ずかしながら私自身今まで特段インフレを意識したことが無く、ノーガードの状態です。
そこで質問なのですが、インフレ対策に有効な方法をご教授頂ければと思います。
株式投資だけで、備えになるものでしょうか?
よろしくお願い致します。