少し前の本ですが、日本で金についての第一人者と見られる、ワールド・ゴールド・カウンシルの豊島逸夫さんの「金を通して世界を見る」を昨日から読んでいます。
まだ読み終わってないのですが、さすが金については第一人者とされる方だけあって、内容は現実的で、示唆にとんだものです。
なかでも面白かったのが、平九郎も保有するSPDRゴールド・シェアを作ったのが、米カルフォルニア州年金基金カルパースを退職したCEOだということです。
しかも作った理由は、年金運用で一部現物資産を組み込みたかったにも係わらず、適したものがなかった事から、退職してから自ら年金で運用しやすい商品を作ったそうなのです。
運用者が買いたいと思う商品を元運用サイドの人間が作った為、保有コストである信託報酬が年0.4%程度と安く設定され、運用も金現物を買って保有するだけと単純明快です。
その為か、世界の金ETFにおける同銘柄のシェアは7割に達するといい、保有者は7割が欧米の年金を中心とした機関投資家で、3割が個人富裕層だと言われています。
もっとも本が書かれたのが08年12月で、残高も当時の600トン余りから1100トンを超え、現在はジョージソロスなどが多量に保有しているようですから、年金資金が大部分ともいえないかもしれません。
言える事は、ETFが設定されてから残高は順調に増え、しかも価格も上昇しています。
というより、現物買い付け型のSPDRゴールドのようなETFの増加が金価格の上昇をもたらしたと言ったほうが良いでしょう。
日本の年金基金や生保が現在SPDRゴールドを買っているかどうかは分かりませんが、国債の大量発行を横目にみて現物投資の流れは続きそうで、今後も同銘柄の残高には注意を払う必要がありそうです。
ところで、見通しを外し続けたことで有名な元ドイツ証券の武者陵司さんが、9日の日に株式相場は大上昇相場に突入したと仰ったそうです。
ハタシテ今回はどうなるのでしょうか?(^^)
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