どうもフェイスの株主総会へ出たときの怒りが読者の皆様に伝わっているようですが、平九郎は別にヴォーチェや、ギガ買収等、新規事業の失敗を怒っている訳ではありません。
むしろ、全く新しい仕組み作りを目指す以上当然な事で、失敗を恐れていてはなにも出来ませんから、新規事業など不可能です。
ただ問題は、現在進行形の各種事業が、過去の高収益の意識下で計画されたことです。
その為特別損失によるものとは言え、赤字化した現在では、多くの事業負担が、過大になっていると思われるのです。
しかも、過去6年の内、5回の下方修正は、経営者の見通しが常に甘すぎた事を示しています。
また今回、子会社のウェブマネーの銀行口座を利用した即時決済サービス『Debit@』で短期間に出した特損28300万も同様です。
宣伝も禄に行われず、殆ど利用されないまま事業閉鎖で、要はオーナー企業にありがちな事前の調査が圧倒的に不足しているのでしょう。
平九郎が昨年の6月の株主総会で「恐慌」という言葉を使った時の反応は、平澤氏もマイクロソフトの樋口氏も「キョトン」としたものでした。
景気の先頭を走る金融とは別世界の人たちですから、それも当然かもしれませんが、これでは経営者が、社会と自社の現状をまるで把握していない事になります。
こんな状態で、これから起きる大消費不況へ突入したら、如何に固定費の少ないフェイスと言えど、危険な状態になりかねません。
その為に今回、嫌われるのを覚悟の上で、消費不況への注意喚起と、社外取締役による監督機能強化を図っての京都行きでした。
確かに現在進行形のフェイスの事業はどれも恐ろしいほど魅力的で、手放したくないのは良く分かります。
しかしながら今まさに大消費不況に突入しようとしているなかで、費用対効果が明確でないコンテンツの製作に直接係わり、拘り続けると下手をすると命取りになりかねません。
コンテンツは良いものを作ろうとすればするほど、無限大の金と時間と才能が必要なのです。
今のフェイスにそれらはありませんし、元々コンテンツ作りは経営者の道楽でしか成り立たないことが多く、事業としては最も適していません。
これ等は、旧通産省の研究会が発祥元でトヨタが出資していた事でも有名なジャパン・デジタル・コンテンツ信託が、現在破綻の淵にあることを見ても明らかでしょう。
今回の株主総会は怒りが先行しましたが、この怒りは株主の「LOVE」なのです。(笑)
平澤氏が事業を見事に開花させてくれる事を願ってやみません。(^^)
どうもこんばんは。
フェイスは、今の社会にない新しいシステムを考案し定着させようとしている企業なので、遊び心が不可欠です。
確かに大ヒットするコンテンツが簡単にできてしまうようであれば、みんなが大金持ちになってしまうので、これは極めて難しい業と見るべきでしょう。
ただ、平澤社長に才能があるのならば、うまくバランスを取れるのではないかと私は考えています。
それに、フェイスの業態からして、経営資源を集中したからといって必ずしも成功するとは限らず、むしろもしかしたら才能のある人間に好きなようにさせた方が良い結果を生むのではないかとすら私には思えます。
何と言っても、角を矯めて牛を殺してしまっては元も子もありません。
もともとオーナー社長の会社に投資するということは、オーナー社長に才能があると判断したということであり、そうであるのならば、ある程度まではいろいろと大目に見ても良いのではないのでしょうか。
もっとも、再度のコメントになりますが、経営陣に甘い認識があるのであれば改めて欲しいし、消費不況が来るのであればうまく乗り切って欲しいという気持ちに、平九郎さんと異なるところはありません。
7つの海さん
残念ながら平澤氏にはコンテンツを作るほうの才能が有るとは思えません。
現状ならフェイスもまだ余裕がありますが、経済と時代の激変はフェイスの収益状況を今まで以上に悪化させる可能性もあります。
荷を軽くし、水と食料を蓄えて、時代の風が動くのを待たないと、風が動く直前で、港に引き返すことになりかねません。
消費不況は必ず来ます。
ほどほどに良いのは夏の間だけでしょう。