必ずご自身で「確認」のうえ「自己責任」にてご利用ください。 当然ですが、損害を蒙ったとしても、なんら保証されるものでは有りません。

株主総会

昨日フェイスの株主総会に出席して来ました。
場所は京都ウェスティンホテル、出席者は200名入る会場に40名ほどで、すこし寂しい感じでした。
総会の内容も、度重なる減額修正に株主の不満が大きく、怒りが支配した総会だったように感じます。
経営陣は防戦一方で、業績面を含めた全ての面で明確な回答が出せずに総論に終始し、厳しい業界の混沌を覗わせました。
総会出席は、今後の厳しい消費不況に備えてほしい為の注意喚起が目的だった為に、あえて少し厳しいことも言ってきました。
しかし、業績面で言えば確か来年1年でギガ買収時の年間20億円余りの『のれん代の償却が終わる』ので、それほど心配している訳では有りません。
ただし、全ての面で取組みが甘い事は事実なので、監督機能強化を願って、社外取締役であるマイクロソフト社長の樋口氏には非常なる働きをお願いしてきました。
来るべき、大消費不況の到来をフェイスが上手く乗り切ってくれる事を願っています。(^^)
以下平九郎の質問内容です。
1. 平澤社長へ質問
当社は、直近の業績予想で過去6年のうち5回を下方修正している。経常では黒字と言っても「最終赤字」企業でございます。
今期の赤字は特別損失によるものとは言え、こうも毎回繰り返せば、これが常態とも言えます。
ここで問題なのは、過去、やはり多額の特別損を出し、V字回復を表明しておきながら度重なる下方修正を繰り返すということです。
そしてこれは経営陣が社会と自社の現状をまったく把握していないことが原因と考えられるからです。
昨年私はこの席で、「恐慌」という言葉を口にしましたが、それはまだ終わったわけでも無く、避けられたわけでもありません。
米国発の経済不況は、むしろこれからが本番で、戦で言えば、鉱工業生産の急低下という騎馬兵が去った後、消費不況という歩兵部隊が押し寄せてくる手前であります。
理由は今回の不況が米国不動産の下落に端を発しているからで、担保となった不動産価格が下落したままで、債務が未処理では、景気が早期に回復するはずがないのです。
また、1ヵ月後には不動産不況の震源地でもある米国カルフォルニア州の破綻も予想され、今後事態は深刻度を増してきます。
そんな中で、当社はまるで危機感がなく、未だに総花的な事業展開を推し進め、赤字を出しながら、来期収益の大幅な減益を堂々と予想しております。
しかしながら事業はすべからく、選択と集中が肝心です。
100年に1度と言われる非常事態の中、度重なる赤字を出しながら未だにコンテンツの製作まで手を染めているのは私には考えられません。
元々当社が目指すなら、コンテンツそのものではなく「コンテンツが制作される仕組み作り」を目指すべきであったと考えますが、社長の考えをお聞かせ願いたい。
またあわせてFNRMの現状と将来の通しと、この会社が将来何を収益の柱と考えているのか、教えて頂きたい。
2.樋口社外取締役へ質問
当社の今期赤字額は、ほぼ役員報酬と同額であります。
従って、株主として社長以下役員には非常なる働きを期待していますが、株主利益の代理人として、社外取締役に就任した樋口取締役にも単なる広告塔でない働きを大いに期待しています。
ハーバード大学でMBAをとられた樋口取締役なら良くご存知のことと思いますが、アメリカの多くの企業は、取締役と社外取締役の人数は半々か、むしろ社外取締役のほうが多いことすらあると聞きます。
これは社外取締役が、業務遂行する取締役をチェックするためで、社外取締役は、会社を運営する役員が報酬に見合った仕事をしているかを精査することが仕事のひとつだからです。
しかしながら、樋口取締役の取締役会への出席率は58%と非常に低く、その提言内容は明らかではありません。
そこで社外取締役として在任して以来、この会社の株主のために何を提言し、なにが会社に実行されてきたのかお聞きしたい。
①何を提言し、何が実行されてきたのか?
同時に、私は諸悪の根源は、この株主総会集中日にコソコソと行われる、ガラガラの株主総会だと考えています。
知名度が低いために自社サービスを普及させるのに苦しんでいる赤字企業が株主総会集中日に高級ホテルでガラガラの株主総会を開くことの是非を、株主の代表たる社外取締役として、どう考えているのかお聞かせください。
②株主総会集中日に高級ホテルでガラガラの総会を開く是非
また、高い見識による大所、高所からのご意見は有難いのですが、当社は既に毎年のように下方修正を繰り返す赤字企業であります。
当社に必要なのは『短期的に有効かつ具体的な収益改善策』と考えますが、今後そのような提案をする意思はありますでしょうか。
③「短期的に有効かつ具体的な収益改善策」を提言する意思の有無
上記何れにおいても明確な回答が出ず、遠まわしな回答は少しストレスが溜まるものでしたが、言いたいことを言える株主とは、なんて素敵な存在だと実感した次第です。(^^)

8 Comments

現地人

初めまして。新潟在住の現地人です。
地元企業(原信)の株主総会に出席していてフェイスの総会には出られませんでした。
本来であれば自分で確認するべき事ですが、平九郎様が感じられた印象をお話しいただければ幸いです。
それは「社長の顔」です。
とてつもないことを成し遂げる人の顔は、眼が爛々と輝いており、どんな苦境に立たされても「必ずうまくいく!」という根拠のない自信に満ちあふれていて、普通の人が見れば「ただのアホ」としか思えないようなオーラが出ているものです。
(最近では小泉元総理がいい例でしょうか)
ヴォーチェを始めた頃の社長にはそんなオーラが感じられましたが、今はどうなのかな・・・と、ふっと思ったもので・・・
企業も個人も一緒ですが、逆境から這い上がってくるときに必要なものは「本気になった」かどうかだと思いますがいかがなものでしょうか?

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現地人さん、はじめまして。
フェイスの株主のひとりでもある個人投資家の雅と申します。
(平九郎さん、横レスで失礼します)
私は今日の株主総会には出てないのですが、最後は2カ月ほど前に平澤さんにお会いしました。平澤さんの顔は、ヴォーチェをはじめたよりもきりっとして、いい顔になってきていると思いますよ。
裏を返せばそれだけ尻に火がついている状況なのだからだと思いますが。
今後をまだまだ見守りたいと思っている一ホルダーより。
追伸:平九郎さん、日帰りの強行軍、お疲れ様でした^^

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現地人

雅さん、ありがとうございます。
尻に火がついた状況(確かにそうです)で、キリッとした顔なら大丈夫ですね。
(人って「もうダメかも」と考えだすと、なぜか顔に出るんですよね。泣きそうな顔になるとか・・)
社長が夢をあきらめていなければ大丈夫。
もともと長期戦覚悟で買い付けているので、5年後・10年後を楽しみにしてます。

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七つの海

 どうもこんばんは。
 マリオブラザーズの大ヒットにより、ファミリーコンピューターが普及し、そして任天堂は日本でも有数の企業となりました。
 フェイスによるコンテンツの製作についてですが、これはコンテンツを配信するための仕組み(NFRMなど)を普及させるための道具作りなのではないでしょうか。
 つまり、「フェイスの製作したコンテンツ」の大ヒットにより、「NFRMなど」が普及し、そして「フェイス」は日本でも有数の企業となりました、となることを私は期待しています。

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ちゃむ

はじめまして。
昨日のフェイスの総会では平九郎さんの少し後ろで参加しておりました。
(お顔を存じておりませんでしたが、上記のコメントからして間違いないかと)
私見ですが…
フェイスは社員も会社自体もまだまだ若造です。だから新規参入・撤退の繰り返しもある程度仕方が無いとしても、考えが浅い可能性があると見ています。
そういう意味でも平九郎さんのようなご指摘は彼らにお灸をすえる意味でも有意義なものであったと感じております。

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heikurou

ちゃむさん
嬉しいコメントありがとうございます。
総会の一番最後で指摘したウェブマネーのデビット@の失敗ですが、これがヴォーチェと同じような失敗だった事が問題で、要は事前の調査不足と、経営資源の拡散が問題だと思っています。
そのため、監督機能強化を企み、樋口氏には特に強く当たりました。^^
創業社長を叱れるのは株主しかいませんから、これからも怒り続けようと思っています。(笑)

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heikurou

七つの海さん
帰りに任天堂の総会も終わりだけ、参加したのですが、岩田社長はなかなか良いですよ。^^
フェイスはここで安心して欲しくなくて、あえて厳しい事を言ってきました。
固定費の少ない企業なので、それほど心配は要らないと思ってはいますが、これ以上の無邪気な失敗は許せません。

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heikurou

現地人さん、雅さん
ヴォーチェの発表の時は自信満々でしたが、空前絶後の失敗でした。
自信を失うのは大問題ですが、あまり自信がありすぎるのも問題で、特に今後の消費不況を考えると、少し慎重なくらいで丁度良いと思っています。
やっている事は全て面白いのですが、現状の会社の能力以上に手を広げすぎていると感じています。
現状ではどれも手放せずに、どれもモノに出来ない可能性があります。
やはり、今後は樋口氏の働きが重要だと思っています。

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