必ずご自身で「確認」のうえ「自己責任」にてご利用ください。 当然ですが、損害を蒙ったとしても、なんら保証されるものでは有りません。

尾上縫事件

大阪で「関西初の女性トレーダー」と呼ばれていた54歳の女性が運用資金として15億円余りを集め、高額配当を約束しながら、支払わずに行方不明になっていた事件がありました。
これを聞いて思い出したのは桁違いだった、バブル期の「尾上縫事件」です。
これは、なんの後ろ盾もない一料亭の女将「尾上縫」が、金融機関からのべ2兆7000億円借り入れて株式投資を行い、バブル崩壊と同時に破綻したという話です。
平九郎の記憶では、この事件は、料亭の女将尾上縫が、地上げされて得た資金(確か50億円位)を元手に、興銀発行の割引債を買い、その割引債を担保に、興銀から借り入れを起こし、資金を株式市場へ投入していました。
その後は興行銀行が貸してるなら大丈夫と、名だたる大手銀行が揃って女将に貸し込み、総額が延べ2兆7000億円にのぼり、結果バブル崩壊と同時に回収不能になったと言うものです。(投資残高では2300億円位らしい)
女将は、手には3カラットはあるダイヤの指輪をはめ、金融機関には興銀頭取と一緒に撮った写真を見せ、貸し込み過ぎた信金を巻き込んだ架空預金証書や、自分の料亭を舞台に担保に入れる株券を篭脱け詐欺的な手法で、回していたようなのです。
バブル崩壊後は、唯の料亭の女将ですから主に株式市場に投入された資金は全額戻るはずも無く、貸し付けた金融機関は回収を諦め、4300億円に上る損金を早期に償却しました。
信用創造の仕組みをオバサン1人でやったかのようなこの事件は余りも馬鹿馬鹿しく、関係者は流石に恥ずかしかったのでしょう、償却を決めたのは異常なほど早かったです。
ネットで探ってみたら、池田信夫氏のブログに生々しいコメントが寄せられていました。
これもある意味サブプライム問題と同じ仕組みで、世の中起きる現象は深刻でも、原因は馬鹿馬鹿しいことが多いのです。(笑)

2 Comments

七つの海

 どうもこんばんは。
 私は、日本のバブル経済のときに、「こんなことがいつまでも続くはずがない」と思っていました。 私は、株式投資家として成功したいとは考えていますが、同時に、「自分の利益ばかりを考えていて結局日本をダメにしてのはお前達の世代だ」などと、あとの世代に言われないようにも生きていきたいと思っています。

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heikurou

七つの海さん
株式投資とは、日本の将来を良くしてくれる企業への「投票」だと思います。
良い企業に投資して、良い企業が育てば、社会も良くなります。
良識と常識のある投資家が、良い企業を育てるのだと思います。
平九郎

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